外食不況の真犯人は少子化?
タイトルを見て、ピンとくる人が多いかもしれません。少子化により人口が減少し、それが客数減につながり、外食市場が縮小を余儀なくされたと。しかし、私が考えるのは、そういうロジックではありません。最近、飲食店を利用して、少子化が別の意味で外食に負の影響を与えていると、実感しました。
私が飲食店で体験したことは、以下の通り。
【最近飲食店で体験したこと】
[ファストフード]店員は注文を受けた商品を提供したのみ。オススメ商品や期間限定賞品の提案がなかった。
[立ち飲み居酒屋]オープンしたばかりであり、サービスに不満点があるのは仕方ないが、それをお詫びする気持ちが全く感じられず。
[モダンなバル]繁盛店として比較的有名なお店で、平日でもほぼ満席。料理・金額ともほぼ合格点だが、「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」「申し訳ございません」の言葉が全くなし。お店を出る時、誰からも何も言われなかったことには驚いた。
一つ目のファストフードとは、こちらのチェーン。最近既存店売上が急激に悪化している、大手ファストフードチェーンです。最近ファストフード自体利用していなかったのですが、ファストフードと言えば、「ご一緒に○○はいかがですか?」という提案が注文時に行われるというイメージがあります。忙しい時間帯なら仕方がありませんが、私が利用したのは20時頃で、お店は比較的ゆったりしています。どちらかというと、目標売上に達していないとも捉えることができるほどです。ならば、オススメ商品を提案して、少しでも客単価を引き上げていいもの。しかし、そういう提案は全くありませんでした。
二つ目は、最近できたばかりの立ち飲み屋さん。オープンしたばかりであり、料理やサービスに過大な期待をすることは無謀。そんなことは十分承知しています。だから、温かい目で見守る予定でした。しかし、そういう目もすぐに失望へと変わりました。というのも、料理の遅延に対するお詫びの気持ちが全く感じられなかったからです。ビールの来るのが遅いだけではありません。料理を注文しても、後回しにされ、結局後から来た人の後に注文を受けてもらえました。ただ、その時にもお詫びの言葉は全く無し。これでは、怒りを通り越して失望してしまいます。結局、支払いをした時にも、お詫びの言葉や気持ちは伝わりませんでした。また、黒板に書いてあるオススメ料理2品を注文するも、2品ともすでに売り切れ。まぁ、オープンしたばかりなので、これは仕方ありません。しかし、その後がいただけなかった。代わりの注文を受けに来たのですが、それに対して提案さえもなかったのです。こういう場面は、お店の自慢料理をアピールするチャンスであり、自慢料理に満足してもらえることで、次の来店・友人への口コミにつながります。飲食店の場合、オープン景気の後が大変重要なだけに、来店客とのコミュニケーションはとても重要なのです。
最後は、神戸のとあるバール。こちらは、平日さえも人で混み合う繁盛店です。だからこそ、それなりに期待して入店しました。料理は感動するほどの美味しさではありませんが、十分な美味しさです。支払い金額には驚きました。二人でワイン2杯ずつと料理を取って、ジャスト5000円。コスパの高いお店なのです。しかし、サービスに関しては、決して及第点を与えることはできません。注文をもらった時など、通常ありえる場面で「ありがとうございます(した)」の言葉が、一切なかったのです。それなりに忙しそうにされていたのはわかりますが、言葉に発することは忙しくてもできるはず。さらに、帰り際にも「ありがとうございました」の言葉はなし。お店の雰囲気からは、どちらかというとアットホームな感じなお店です。そういうお店で、「ありがとうございます」の言葉が無いことは、大きな違和感であり残念なことです。些細なことかもしれないですが、こういう基本中の基本ができていないと、他の良い点までが灰色になってしまいます。
これら3点に共通するのは、
サービスの低下
です。別のブログでも取り上げましたが、飲食店に限らず接客が発生するサービス業で、サービスが顕著に低下していると、実感しています。この要因として私が考えるのが、
少子化
です。少子化により、アルバイトとして期待された若者の絶対数が少なくなっています。その結果、求人を出しても、なかなか応募がありません。そして、これまで不採用にしていたような人でも、お店を運営するために、仕方なく採用せざるを得なくなります。接客向きでない人まで、接客することになるのです。サービス低下につながっても、不思議ではありません。サービス低下により売上が減少し、サービス改善を行う余裕がなくなり、さらにサービスが低下。負のスパイラルに入るお店も、多いのではないでしょうか。
少子化による人材不足は、求人誌を見れば実感できます。飲食店やアパレルショップの求人はかなり多く、何週間にも渡って同じ求人をする店舗も多く感じます。なかなか、人が集まらないのでしょう。
グランフロント大阪など、ショッピングセンターの新設が多いことも、人材不足に拍車を掛けます。どうせなら、新しいお店で働きたいと考えるのが普通です。また、オープニングメンバーなら、厳しい先輩もいません。ならば、今働いているお店を辞めて、新しいショッピングセンターのお店の求人に応募しても不思議ではありません。こういう人材獲得競争で取られる側になった店舗は、よりサービス低下になり兼ねません。
飲食店で満足できるサービスを受けられなかった人は、どうするか。サービスに期待しない分、価格でお店を選ぶのではないでしょうか。1人ならば、コンビニで惣菜を買って、自宅で食べるのでしょう。コンビニで支払った金額を見ると、飲食店の利用機会をもっと減らそうと思うかもしれません。
☆ 今日のまとめ☆
飲食店のサービスが低下したのは、少子化による求人難のためではないか。
サービスが低下したからこそ、外食機会が減り、その結果、外食市場が縮小したと考えられる。
マーケティング・ビジネスのヒントに関するブログも書いています
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
☆ 今日のこぼれ話☆
何だか愚痴っぽい内容になり、申し訳ございません。
滅多に外食しないだけに、それだけ期待が高まるのは事実です。
そういう期待に応えられないお店は、今後大変厳しいでしょうね。
☆最近買ってヒットした商品☆
期間限定商品のプレミアムビール。
普段、第三のビールしか飲まないのですが、新商品ということで試してみました。
これは明らかに他のビールとは違います。
ほんのりとマスカットの風味が感じられました。(あくまで私感)
地ビールに近いと言っても、過言ではありません。
サッポロビールさんの技術力はスゴイです。
結局、後日6缶パックも購入したほどです。
お花見にぴったりではないでしょうか。