umie(ウミエ)のOld Navy(オールドネイビー)が教えてくれる、スーパーが価格競争に陥る理由
先日(4/16)、時間があったので、ハーバーランドあたりをぶらっとしました。すると、新商業施設のumieがオープンしているではないですか。お店の人に聞いたところ、グランドオープンは4/18の金曜日。なので、プレオープンになります。だから、幹部らしき人が、オペレーションをじっくり見ていたのです。
umieで一番驚いたのが、アパレルショップの多さ。ほぼすべてがアパレルショップと言っても、過言ではありません。服を買いにここに来れば、たいてい見つかるほどのお店の数。ファストファッションが多いのも特徴で、グローバルチェーンのZARA(ザラ)・H&M(ヘネス・アンド・マウリッツ)・GAP(ギャップ)はもちろん、ユニクロ・GU(ジーユー)まであるのです。ここまでは知っていたのですが、Old Navy(オールドネイビー)が入店していることは、予想外でした。
オールドネイビーの店内を踏み入れると、さらに予想外なことを目の当たりにしました。それは店内装飾。動くマネキン(足だけ)・動くオブジェなど、店内に動きがあるからです。アパレルショップで、ここまで「動くお店」を見たのは初めて。心斎橋のユニクロでは、吹き抜けでマネキンが上下するのですが、それ以上の衝撃でした。ここまで店内に動きを付けたのは、商品のみならず、店内装飾によってブランドを差別化するためです。小さな子供なら、この動きを気に入ること間違いなし。子供がねだることを狙って、このような動きのあるデザインにしたのかもしれません。
まるで遊園地のようと表現すれば、言い過ぎかもしれません。ただ、遊園地とは違うのは、入店するのにお金が要らないこと。買い物しなければ、無料でお店を楽しめるのです。無料でここまで楽しめれば、消費者が小売店に求める目が肥えても不思議ではありません。効率化を考えた店作りを最優先にするGUとの違いは、一目瞭然。だからこそ、GUはオールドネイビーに負けない価格を付ける必要があったのです。
そこで、思い浮かんだのが、スーパーマーケット。大部分のスーパーは、商品をカテゴリーごとに並べただけ。そして、目立つ場所に、特売品を置くというスタイルです。そこに、楽しみが生まれる要素は、ほとんどありません。来店客自体が求めていないのかもしれないですが、オールドネイビーの店内装飾も消費者が求めたものではなく、お店側の提案です。ただ、この提案に慣れると、「買うなら楽しいお店がいい」ということになります。このニーズを持った消費者がスーパーに行くと、「つまらない」という印象しか残らず、結局立地と価格で店選びをすることになるのではないでしょうか。その結果起こるのが、価格競争です。
スーパーのような薄利多売のビジネスで、動くお店を作るオールドネイビーみたいな投資ができないのはわかります。だからと言って、ただモノを並べるだけでは、値段以外に魅力のない業態になり下がり、泥沼の価格競争に陥るだけなのです。
☆今日のまとめ☆
オールドネイビーのような、無料で楽しめるお店が増えれば、消費者が小売店に求める目が肥えてきても、不思議ではない。
一方、スーパーは、単にモノを並べたお店が多く、目が肥えた消費者の満足を得られないからこそ、価格競争に陥っているのではないか。
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☆ 今日のこぼれ話☆
今週末のumieは、すごい人混みになるのでしょうね。
この商業施設によって、神戸の人の動きがだいぶ変わるような気がします。
☆ お得情報☆
今日は、お得情報を。
umieオープンに伴い、umie内の施設で割引セールが行われています。
特に見逃せないのが、カルディでの全品10%引きセール。
この機会にカルディでワインでもどうでしょうか。