スーパーの北野エースが小型食品店を3年で100店舗作る理由とは?
By FaceMePLS
先日、日経新聞にスーパーの小型店に関する記事が掲載されていました。
首都圏と関西を中心に食品専門店「北野エース」などを展開するエース(兵庫県尼崎市、北野秀雄社長)は、小型店の全国展開を始める。コンビニエンスストアなどが多い都市部を中心に3年間で100店を開く計画。百貨店や駅ビル、ショッピングセンター内に展開する既存の店舗を補完し、地域密着でブランドを浸透させる。(2013年4月29日付 日経新聞朝刊)
記事を読む限り、小型店出店の理由は、コンビニよりも高品質な商品を地域密着スタイルで販売するためのようです。ただ、私には別の理由もあるように思えます。
【北野エースが小型店出店に力を入れる理由】
[1] 消費者への利便性ニーズが強くなったから
[2] 小型店を出店する都心部はアベノミクスの影響がより大きいから
1について、これはグランフロント大阪が大盛況な理由と同じ。それは、ターミナル駅に近いからに他なりません。JR大阪駅や阪神や阪急の梅田駅を利用する人にとって、ブリーゼブリーゼやハービスプラザよりも、グランフロント大阪は格別に便利なのです。この利便性へのニーズが高まっていることに、北野エースは注目しているのではないでしょうか。だからこそ、少々家賃が高くても、利便性の高い都心部に出店した方が、収益が拡大できると判断したのだと思います。
2について、第一号店を出すのは門前仲町なので、都心部中心に出店するものと思われます。「ショッピングセンター」とありますが、郊外型ショッピングモールではなく都心型ショッピングビルの意味合いが強いのでしょう。都心部への出店に力を入れるのは、都心部の方が収益を上げやすいからに他なりません。この理由は、アベノミクス効果がより高いからではないでしょうか。都心部に住む人や働く人の方が、郊外の人よりも、株高や今後の地価上昇の影響が大きくなるので、より羽振りが良くなる確率は高いと思われます。ならば、そのような財布の紐が緩みやすい人の多い場所に出店する方が、売上・利益を上げやすいのは当然。よって、北野エースは、都心部への出店に力を入れるわけです。
この店舗の小型化・都心部強化の動きは、北野エースだけに留まりません。次のような記事も、直近の日経に掲載されていました。
サンドラッグは都市部で小型のドラッグストアの多店舗展開を始める。ドラッグ大手は郊外型の大型店の出店に力を入れているが、気軽に歩いて来店できる高齢 者向けの需要が高まると判断した。コンビニエンスストアの7割程度の広さに医薬品や日用品を集めた新型店を出す。全国で増えている商店街の空き店舗を安い 賃料で活用。3~5年で70店を開く計画だ。(2013年4月26日付 日経新聞朝刊)
サンドラッグは、都心部というよりも大都市の住宅地への出店強化でしょうか。それでも、地方ではなく大都市に他なりません。
このように、小売店業界では、今後店舗の小型化・都心部への出店が増えると予測しています。
☆今日のまとめ☆
北野エースが小型店の出店に力を入れるのは、消費者の利便性へのニーズが強くなったからであり、また都心部の方がアベノミクスの影響がより強いからではないか。
この店舗の小型化・都心部強化の流れは、スーパーのみならず小売業界全体で起こるだろう。
マーケティング・ビジネスのヒントに関するブログも書いています
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☆ 今日のこぼれ話☆
どうでもいいことですが、納豆で最近発見したことがあります。
おかめ納豆の発泡スチロール製パッケージよりも、ミツカンの方が強いということ。
なぜなのかわかりません。
パッケージの強度が、意外に重視されているのかもしれないですね。
☆ 最近気になる商品☆
ノートパソコンがあまりに遅くなったので、買い替えを考えています。
軽くて電池が長持ちして、さらに安い。
パナソニックのレッツノートが最強なのですが、高いのがネック。
どうせ使っても2~3年と考えれば、安いのでつないだ方が得策だと思います。
ただ、電池が5時間しか持たないこと、そしてアフターサービスが不安ですね。