客数増を目指すマクドナルド、モスバーガーを真似たらどうか?
前々回でしたか、客数増を目指すマクドナルドへの提案を予告しました。遅ればせながら、今回その提案をさせていただきたいと思います。
そのヒントは、ライバル(?)のモスバーガーにあるのではないでしょうか。モスバーガーがやってきたのは、次のような施策です。
【モスバーガーが客数増のために実行したこと】
[1]サービスのブラッシュアップ
[2]プリペイドカードの導入
[3]朝食・デザートメニューの刷新
このモスバーガーの施策については、確か7月号の日経トレンディ(ちなみに電子版には掲載されていません。)に掲載されていたかと思います。(何月号かは忘れました)これらの施策は、次のような効果を生み出し、最終的に客数増につながります。
【モスバーガーの施策とその効果】
[1]サービスのブラッシュアップ→来店頻度増加
[2]プリペイドカードの導入→来店頻度増加
[3]朝食・デザートメニューの刷新→来店機会増加
1について、サービスが向上すると、モスバーガーに対する好感度がアップし、他のファストフードチェーン(例えばマクドナルド)を利用する代わりに、モスにしようと思う人が増えます。これにより、既存顧客の来店頻度が増加し、結果的に客数増につながります。
1を心理面からの攻めとすれば、2は数字面からの攻めになります。というのは、プリペイドカードに事前入金すれば、モスを利用する動機が強くなるからです。「入金したのだから、使わないと損。」という、強制に近い考えが生まれることによります。
ただし、先に入金する手間が発生するプリペイドカードが普及するか、という疑問も生じます。これについては、プリペイドカード利用者=常連客として特別扱いすることによって、プリペイドカード利用を促進しているようです。消費者心理をくすぐられる対応を受けると、そして受けている人を見ると、プリペイドカードの利用を継続・開始を考える人が多いようです。その結果、プリペイドカードによる来店頻度の増加促進策は、成功することになります。
3は、これまでランチしかモスを利用しなかった人に、朝やおやつ時に利用してもらおうという方法です。これにより、既存顧客の利用機会を増やすことができます。さらに、モスバーガー側にとっては、ランチ以外のアイドルタイムの売上を増やすという、効果も期待できます。
このやり方を、マクドナルドも真似たらどうでしょうか。より高品質の高額バーガーの販売よりも、より精度の高い客数増策ではないでしょうか。具体的な方法はともあれ、
既存顧客の来店頻度を高める
利用機会を増やす
ための商品やサービスを導入すれば、1000円バーガーによる新規顧客獲得よりも、客数増の可能性は高まるように思えます。
[補足]
恐らく、マクドナルドも、そのようなやり方は百も承知でしょう。では、なぜしないのか。それは、きっと利益率が低下するリスクがあるからでしょう。今のマクドナルドは、既存店売上の拡大だけでなく、利益率の改善もその目標に設定しています。だからこそ、オペレーションを複雑化しかねない新商品は、導入しないのです。クォーターパウンダージュエリーは例外として、最近の新商品は、既に発売したことのある商品の一部の具材を、別の商品の具材に置き換えたものがほとんどです。例えば、てりたまチキンは、てりたまのパティをチキンに変えた商品。
☆今日のまとめ☆
客数増を目指すなら、モスバーガーのように、既存客の来店頻度を高めるためや、利用機会を増やすための施策を行なってはどうか。
コストは掛かるが、高額バーガーによって新規顧客を開拓するよりも、客数増になる確率は高いのではないか。
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
☆ 今日のこぼれ話☆
日経トレンディの記事を読んで、思わずモスに行きたくなりました。
マクドナルドが値上がりしたからか、モスの商品に値ごろ感を感じます。
決して高くはないのですよ、もう。