マクドナルドが既存店売上の減少に悩むのは不思議でもなんでもない

american vintage

 

日経にとても関連性のある記事が二本、掲載されていました。

 

日本マクドナルドホールディングスが8日発表した2013年12月の既存店売上高は、前年同月比9% 減と6カ月連続で前年を下回った。13年12月通期でもマイナスとなり、既存店売上高の前年割れは2年連続となった。10月以降、3カ月連続で客数が2ケ タ減少しており、他の外食やコンビニエンスストアへの顧客流出が止まらない状況となっている。(2014年1月9日付 日経新聞朝刊)

 

年280兆円規模の国内個人消費で、60歳以上の高齢者を世帯主とする家計の存在感が一段と高まっている。政府の家計調査に よると、2013年11月の2人以上の世帯では65~69歳の消費額が前年同月比8・3%増え、全世帯の伸び率(2・1%)を上回った。60歳以上の消費 額は全体の5割近くを占めるようになり、企業も生活支援サービスなど有望市場の発掘を急ぐ。社会保障分野を中心に潜在需要も多く、規制緩和も重要になる。(2014年1月9日付 日経新聞朝刊)

 

前者は、マクドナルドの13年既存店売上高が2年連続でマイナスになったという記事。そして後者は、国内消費全体に占めるシニア層のシェアが拡大しているという記事。この2つの記事は、とても関連性があります。

 

というのは、

 

マクドナルドが苦戦するのは、シニア層をターゲットにしていないから

 

で片付けられるからです。マクドナルドのメインターゲットは、子供連れの若い家族や中高生。そこに、シニア層の姿はありません。CMでシニアが登場したことがありますが、それは孫との来店を促すもの。シニア層だけの利用を想定するCMもありましたが、不評だったのか、すぐに放送されなくなってしまいました。

 

マクドナルドの新社長は、ビッグアメリカのような新商品(アメリカンヴィンテージAmerican Vintage)を発売することで、今年の既存店売上をテコ入れするようです。ただし、単価の高い商品なので、マクドナルドに値頃感を期待する層の来店は難しく、客数の大幅増には繋がらないのではないでしょうか。家計調査を見る限り、シニアが思わず食べたくなるようなメニューを開発しない限り、客数増は難しいように思えます。

 

☆今日のまとめ☆

マクドナルドの既存店が振るわないのは、シニア層をターゲットにしていないから。

国内消費の半分近くを占めるシニア層を相手にしなければ、消費者の半分を無視したことになり兼ねない。

 

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☆  今日のこぼれ話☆

個人的には、マクドナルドの新商品・アメリカンヴィンテージが気になるのですが、だからと言って食べるかというと、そうとは言えません。

やはり、カロリーが気になりますね。

どちらかというと、マックラップの方が食べたいです。

 

 

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