クックパッドのレシピカードがスーパーに設置される理由
先日、魚崎のトーホーで、見たことのあるロゴを見つけました。トーホーは、神戸に本社がある食品スーパー。ロゴとは、クックパッドです。スーパーによくあるレシピカードとして、クックパッドのレシピカードが設置されていました。
トーホーがクックパッドのレシピカードを店舗に設置するのは、クックパッドを通じて特売情報を配信しているからです。クックパッドがスーパーの特売情報を配信することで、利用機会を高めようとしていることは、確か日経の記事で知りました。実際に、クックパッドに掲載されたトーホーの特売情報を見ると、チラシではなく、特売商品とその価格が掲載されています。クックパッドの特売情報配信サービスの利用特典として、クックパッドのレシピカードが付いてくるのかもしれません。
ただ、このレシピカードラック(レシピカードが設置された什器)で、印象深い光景を目にしました。それは、30代らしき女性が持ち帰るレシピカードをじっくり品定めしている光景です。多くのスーパーにレシピカードは設置されていますが、たいてい素通りされるだけであり、レシピカードをじっくり見る人は稀。たまにいたとしても、高齢者が多いイメージです。その不人気なレシピカードを、クックパッドを知っていても不思議ではない30代女性が、じっくり吟味しているのです。
この光景が教えてくれるのは、紙情報の強み。自分が興味のある情報しかクリックしないデジタル情報とは違い、紙情報は存在すれば嫌でも目に入ります。この点、デジタル情報にはない強い訴求力があるのです。さらに、紙はその場で自由に選ぶことができ、そのまま持ち帰ることも可能。この使いやすさも、デジタル情報にはない強みです。
クックパッドは、ネット上にあるデジタル情報ではリーチできない層へアピールするために、提携スーパーに紙のレシピカードを提供しているのではないでしょうか。一方のスーパーは、知名度のあるクックパッドのレシピカードを設置することで、競合店と差別化できます。クックパッドの知名度の高さを考えれば、多くのスーパーで、従来の人気のないレシピカードがクックパッドのものに切り替わり、クックパッドが多くのスーパーを会員募集拠点として活用するようになるかもしれません。
☆今日のまとめ☆
クックパッドが紙のレシピカードを提携スーパーに設置しているのは、デジタル情報ではリーチ出来ない層を獲得するためではないか。
紙情報は、デジタル情報にはない訴求力・使いやすさを持つからである。
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
☆ 今日のこぼれ話☆
私も実際に一枚もらってきました。
いつか作りたいと思うのですが、それまでどうやって保管したらいいのか、いつも困ります。