品揃え・陳列ボリュームと店舗の魅力
エキマルシェ大阪のスーパー跡は、物産展と軽食スペースになったようです。5月中旬の週末に梅田に行った際に覗いたのですが、スーパーの什器をそのまま利用した店舗で、期間限定ショップのようにも見えました。
軽食スペースは、コンビニのような品揃えの商品をただ販売するだけでなく、店内の飲食スペースで食べることができます。イートインできるという点で、差別化している模様。一方、物産展スペースでは、ターミナル駅の持つ集客力の高さを活用しているようでした。
しかし、立地がよくないこともあり、集客数はかなり厳しい模様。ただし、それは立地だけのせいでもないようです。というのも、いずれの店舗も即席で開設した感じが強く、商品をただ並べただけのようだったからです。全体的に商品アイテム数が少なく、売り場スペースを持て余している様子。特に、物産展スペースは、商品を集めることが相当難しいように感じました。
アイテム数が少ないと、ボリューム感がなかなか出ません。スーパーなどの量販店ならば、少数アイテムを大量に陳列して低価格販売すればいいですが、物産展ではそもそも単価の高い商品が多く、大量に陳列しても売れ残ってしまうだけ。さらに、そもそも消費者が物産展で期待するのは、いろんな商品が豊富に集積されている光景です。この光景を期待して来店した人は、失望に近い感想を持ったことと思われます。
一方、軽食スペースで販売している商品は、特に共通点もなく雑多なもの。コンビニほど洗練されているわけではなく、物産展のように地方色があるわけでもありません。さらに、周辺は飲食店やイートインスペース付きの総菜店が集積しており、ニーズに合った差別化ができているとは言えません。
イカリの急な撤退で慌てたJR側が、即席で店舗を募集したのかもしれませんが、下手をすると、エキマルシェ大阪のイメージ悪化にもつながりかねず、かなり残念な印象を受けました。
食ビジネスは、参入障壁の低いビジネスですが、そのレベルはかなり向上しています。単に美味しい商品を提供するだけでは、すぐに競合店に真似されてしまいます。低価格で販売すれば、価格競争に陥ります。そんな中で、品揃えに乏しくボリューム感のない売り場は、その他の点で圧倒的な差別化をしない限り、かなり難しいと感じました。
☆今日のまとめ☆
当たり前のことだが、品揃えとボリューム感は店舗の魅力に大きく関係する。
乏しければ、その他の点で圧倒的な差別化が必要となる。
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
☆ 今日のこぼれ話☆
目の前に女性に人気のカフェがあるので、化粧品販売やドラッグストアが、この立地に一番合うでしょうか。
飲食で集めるなら、マネケンのような持ち帰りスイーツ店かなぁ。v