伊勢丹小型店・地方銘菓コーナーに共通する、比較しやすいという付加価値
Photo:ISETAN SHINJYUKU By Yohei Yamashita
6月7日の週刊ダイヤモンドは、百貨店特集。これが、大変面白かった。一字一句読見込んだほどでした。その中で、伊勢丹が小型店の出店を進めるというのがありました。空港内など集客の多い施設に、伊勢丹ブランドのセレクトショップや化粧品店を出店しているのですが、これが好調とのこと。その理由は、
比較しやすいから
だそうです。ブランド毎にショップを分けるのではなく、伊勢丹が厳選したブランド品を一箇所に集めているので、その店舗で各商品を比較できることが、消費者に受けているようです。
この記事を読んで思い出したのが、以前取り上げた大阪高島屋の銘菓百選。デパ地下にある地方銘菓コーナーです。デパ地下に寄った時には、地方銘菓コーナーを必ず見るのですが、以前よりも集客数が多いように感じます。特に、シニアに人気ですね。このコーナーも、地方の有名菓子を比較しながら買えるというのが特徴。もちろんデパ地下には、様々なスイーツショップ・和菓子店が入っているのですが、各店舗は独立しており、決して比較しやすくありません。一方、地方銘菓コーナーは、地方の有名菓子を集めたセルフサービスの売り場で、来店客は自由に商品を触りながら比較できます。この比較しやすさが、受けているのかもしれません。
比較しやすさで思い出すのは、セブン-イレブンの酒類コーナー。ワイン・焼酎などボトル商品が最近充実しているのですが、セブンでは各銘柄がとても比較しやすくなっています。例えば、焼酎では、「飲み方」「原料(芋や麦など)」などが、わかりやすく目立つようにPOPで強調されており、焼酎に詳しくない人でも比較しやすくなっています。これは、ローソンやファミリーマートにはない売り方であり、セブンの競争力の高さをまざまざと見せつけています。
このように考えると、「比較のしやすさ」は大きな差別化要素であり競争力と言えるでしょうか。
☆今日のまとめ☆
伊勢丹の小型店、デパ地下の地方銘菓コーナー、セブン-イレブンの酒類売り場に共通しているのは、比較のしやすさ。
「比較のしやすさ」は、売上に直結する大きな競争力になりえる。
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
☆ 今日のこぼれ話☆
最近、黒糖焼酎の「島のナポレオン」を飲んでいるのですが、ついつい飲み過ぎるのか、酔いやすくて困っています。
割る水の量を増やせばいいのですが、増やせば黒糖の甘みも薄くなってしまいます。
私には、芋焼酎の方が合っているのかもしれません。