単独レストランが、グランフロント大阪のうめきたフロアに勝つ方法とは?

Photo:2013-05-19 1588-LR By:jamesabbott1963
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グランフロント大阪にはよく行くものの、先日初めてうめきたフロアに足を踏み入れました。うめきたフロアとは、各種専門居酒屋を集めたフロアのことで、確か早朝4時まで営業しているフロアです。土曜日のディナータイムに行ったこともあり、その盛り上がり状態に驚きました。

 

言ってみれば、フロア全体がディスコのような感じであり、フロア全体で音楽がシェアされています。百貨店などのレストラン街とは全く異なり、各店舗は店舗デザインや支払いは独立しているものの、店舗を隔てる敷居は低くなっており、境目はグラデーションのような感じ。それは、通路に客席が設置されているからでしょうか。デザインも「怪しさ」という点で共通しており、どちらかというと一体感があるほどです。音楽がガンガンなっており、お店同士が融け合っているので、お祭り状態に感じる来店客も多いのではないでしょうか。

 

お店も、近大まぐろの食べられる和食から中華、イタリアンまで各種揃っており、「迷ったらうめきたフロア」に行けば、美味しそうなものを食べられるようになっています。これに、お祭りみたいな雰囲気が加わるので、非日常の居酒屋利用としては、かなり高い競争力を持っているように感じました。恐らく、梅田地区の雰囲気で勝負する各種レストランは、顧客をうめきたフロアにかなり奪われているのではないでしょうか。価格は少々高めですが、非日常のレストランなら、そう際立った高さでもなく、雰囲気が気に入れば、十分価値のある価格帯でしょう。

 

実際、料理を食べたわけではないですが、メニュー単価を見る限り、それなりに美味しいと思われます。さらに、このお祭りな雰囲気なわけですから、若者ターゲットのお酒メインの飲食店にとって、うめきたフロアは大変な脅威なのは間違いありません。私も、うめきたフロアを見て、この手の若者ターゲットの居酒屋は難しいと感じました。

 

かといって、うめきたフロアに弱点がないわけではありません。その弱点とは、店員とのコミュニケーションが期待できない点ではないでしょうか。つまり、比較的騒々しい雰囲気であり、仲間でワイワイやる雰囲気のため、店員による細かい接客はそう期待できないかと思うのです。お店とのコミュニケーションをレストランの利用動機の一つと考えれば、コミュニケーションを期待できない点は、うめきたフロアの弱点となります。

 

結局は、気の利いた接客をしろという話になり、当たり前と言えば当たり前。単独立地の飲食店が、利便性の高いSCなどのレストラン集積地に勝つための必要条件は、気の利いた接客を行うことのように思えます。

 

☆今日のまとめ☆

料理もそれなりに美味しく、お祭りのような雰囲気のうめきたフロアは、若者ターゲットのお酒メインの飲食店にとって、大きな脅威だろう。

ただし、店員とのコミュニケーションはうめきたフロアにはそう期待できない。

気の利いた接客ができるかどうかが、単独立地のレストランの成功を左右するのではないか。

 

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☆  今日のこぼれ話☆

うめきたフロアの特徴は、確かに若者が多いことですが、近大まぐろのお店は、唯一シニア層の多いお店。

シニア層にとっても、あの雰囲気は非日常で楽しめるのかもしれません。

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