阪神デパ地下のニューミュンヘンとランチェスター戦略
最近、週末に梅田の阪神百貨店に行くのですが、デパ地下には必ず寄るようにしています。それは、デパ地下で売れる店には、何かしら売れる理由があるからです。デパ地下で販売されている商品は、スーパーで販売されているものとは違い、価格で勝負していません。ここで売れている商品は、価格以外で売れている理由を何かしら持つのです。
そのような特徴を持つデパ地下ですが、最近ニューミュンヘンで行列が出来ていることをよく目にします。(よくと言っても週末だけですが。)ニューミュンヘンは、もともとビール居酒屋ですが、阪神のデパ地下でのメイン商品は、唐揚げです。なぜ、ニューミュンヘンの唐揚げが売れるのか、考えてみました。
その理由として、
- 唐揚げは万人受けするメニューで、嫌いな人が少ないから。
- 唐揚げは、夜ご飯のおかずになるから。
- 油の後処理が面倒なので、自宅で唐揚げをする人が少ないから。
- 節電の影響で、暑くなる唐揚げの調理を避けたいから。
- デパ地下で唐揚げを売っているお店が他にないから。
が挙げられます。
1は、売れる要素として、一番大きいと思います。家族の食べたいものがわからなくても、唐揚げを買っておけば、嫌な顔はされないでしょう。
2については、スイーツと違い、夜ご飯は必ず必要。デパートで買いすぎたとしても、夜ご飯を抜くことはありません。(スイーツを我慢することはありますが。)夜ご飯のおかずになるという要素は、見逃せません。
3については、今さら言うことではないかもしれません。そう言えば、ここ5年ほど自宅で唐揚げを調理したことはありません。調理した後の油をどうしようかと考えた瞬間、唐揚げを調理するという選択肢は消えてなくなります。
4は、今年特有の理由でしょう。昨年までの夏は、エアコンをつけておけば、鍋物でもいけるのではと思いましたが、今年はそんな考えは全く浮かびません。できれば、火を使いたくない。そう思う人は本当に多いと思います。そのためか、スーパーで惣菜が売れているようです。一方で、節電の悪影響を受けている食品もあることでしょう。例えば、そうめんやカレー、お味噌汁などは、相当売上が減っているかもしれません。(お味噌汁を冷蔵庫で冷やして飲むと、かなり美味しいのですが。)
5については、ランチェスター戦略ですね。「コロッケと言えば神戸コロッケ」「豚まんと言えば蓬莱」「おこわと言えば米八」と各惣菜にはその代名詞となる店舗があるのですが、唐揚げは思い浮かびません。もちろん、柿安ダイニングの中華ゾーンや蓬莱にも売っているとは思うのですが、フラッグシップ商品ではありません。ならば、「ビールのお供の唐揚げをビールレストランから買ってもいい」と思っても、不思議ではありません。競合のいない商品を選択したことは、ニューミュンヘンの戦略勝ちとも言えます。
改めて取り上げませんでしたが、ニューミュンヘンの唐揚げが美味しいというのは言うまでもありません。あの行列を見ると、きっと一度食べて美味しかったからまた並んだ顧客も多いと思います。
唐揚げという商材は、一見スーパーの惣菜の代表格のように思えますが、その代表ブランドがない商品でもあります。(つまり、「ハンバーガーならマクドナルド」「牛丼なら吉野家」のようなブランドがないということ。)一方、唐揚げは、タレの浸け込み方、粉のつけ方、粉の選び方により、味が大きく変わります。また、鶏肉という日本人が好きな材料を利用する商品です。ファーストフードやテイクアウト専用のお店で、研究したらおもしろいかもしれません。
☆ 今日のまとめ☆
ニューミュンヘンの唐揚げに行列が出来ているのは、デパ地下の強い競合がいないから。
これは、まさにランチェスター戦略。
唐揚げの代表ブランドがないということは、ファーストフードやテイクアウト専門店として参入できる余地がある。
☆今日のこぼれ話☆
暑い日が続きますねぇ。
昼間は外に出ることも多く、エアコン無しですごせていますが、夜はエアコンに頼っています。
特に寝ている時は。
それでも、目を覚ますぐらい。
熱中症には気をつけましょう。
☆昨日の目標→その結果☆
◎朝6時に起きる→☓
◎毎日情報を発信する→☓
◎毎日仕事以外の人に話掛ける→◯
◎腕立て・腹筋30回→☓
◎自宅のある12階まで歩いて登る、または自転車を30分以上漕ぐ→◯
◎部屋や家の掃除をする→◯