食関連企業がノンアルコール飲料に頭が上がらないわけとは?
By cozymax.org
今週の日経プラスワンに、ノンアルコール飲料に関する記事がありました。
「最近、お酒売り場に並んでいるノンアルコール飲料の種類が急に増えたわ。なぜかしら」。近所の主婦からナゾが持ち込まれた。「飲酒運転対策で注目を集めたけど、事情が変わってきているのかな」。探偵、松田章司が調査に乗り出した。(日経プラスワンより)
サントリーによると、ノンアルコール飲料の市場規模は、まだまだ拡大するようです。
2012年予測 約3450万ケース
→前年比約22%増、2009年比3倍以上
ビール系飲料の市場規模が縮小していることを考えると、大手ビールメーカーが、市場の拡大するノンアルコール飲料に力を入れるのがよくわかります。アルコールを含む商品を作る企業が、ノンアルコール商品に力を入れるなんて邪道ではないか、という意見も理解できますが、背に腹は代えられないのでしょう。
ノンアルコール飲料を飲むシーンとして、日経プラスワンは次の場面を取り上げています。
◯目立つのが主婦の利用。食事の後片付けや子供の送り迎えなどが気になる時でも晩酌や宴会につきあえると人気だ。
◯若手社員などは、忙しい時 などに自宅でお酒の気分を楽しんでいるのだという。
◯退職した団塊世代などが増 え、帰りの交通手段を気にしなくてすむ昼間に同窓会を開くという。
◯個室で会議後に宴会も開けるプランも好評。(昼間の宴会に関して)
◯仕事とはいえメタボ健診に備えて健康に気を配る人も増えている。
◯ビジネスの昼接待。
◯翌朝の仕事を気にして深夜の飲酒を控える。
これをまとめると、次のようになります。
いろんな事情でこれまでお酒を飲めなかった人が、ノンアルコール飲料の登場で、ノンアルコール飲料を飲む機会を持つようになった。
さらに、
ノンアルコール飲料の登場で、アルコールのない宴会・接待などを行えるようになった。
ことも、見逃せません。つまり、
ノンアルコール飲料は、ノンアルコール飲料を飲むだけでなく、宴会をする機会を創出した。
と言うことができます。
例えば、これまで仕事を残っていることを理由に、会社の飲み会に参加しなかった従業員がいるとします。ノンアルコール飲料が無い時は、周りがビールや焼酎を飲む中で、ソフトドリンクを注文することがはばかれます。だから、宴会というコミュニケーション機会を活用したくても、できませんでした。しかし、ノンアルコール飲料が登場することにより、ノンアルコール飲料を注文することで、宴会の輪に入ることが可能になります。上司に相談できる機会を得られることになります。
宴会が増えると、その場で食べられる食物の量も増えます。さらに、夜の宴会ならば、ノンアルコール飲料だけでなく、アルコール飲料の消費量も増えることでしょう。アルコールを飲めば、スナック菓子や乾き物などのおつまみに手が伸びることにもなります。つまり、宴会が増えることで、
飲料メーカー
アルコールメーカー
食品メーカー
スナック菓子メーカー
サービス企業(主にレストラン・居酒屋)
は、大きな恩恵を受けることになります。
一般的には、「ビール会社がノンアルコール飲料なんて・・・」という意見があるかもしれませんが、ノンアルコール飲料の恩恵を受けるこれらの企業は、そんな意見を言うばかりか、頭が上がらないのではないでしょうか。
大手ビールメーカーが、
ノンアルコール飲料が増える→宴会が増える→アルコール飲料を飲む機会が増える
という戦略で、ノンアルコール飲料に力を入れているとするならば、そのしたたかさに頭が下がります。
☆ 今日のまとめ☆
ノンアルコール飲料によって、これまでお酒を飲めなかった人は、宴会参加の機会を得られるようになった。
宴会が増えると、飲料・アルコール飲料・食料品・スナック菓子などの消費量が増える。
宴会サービスを提供する飲食業も含めて、これらの業界に属する企業は、ノンアルコール飲料に頭が上がらないのではないか。
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☆ 今日のこぼれ話☆
ノンアルコール飲料は、新商品が出る度にいろいろ試してきましたが、まだ飲み続けたいと思う商品にめぐり逢えません。
特に、ノンアルコールビールを飲むぐらいなら、カルピスかコーラでいいかなとも思います。
さて、酒税がかからないのに、第三のビールとノンアルコールビールがほぼ同じ値段(またはノンアルコールビールの方が高い)ことは疑問です。
☆昨日の目標→その結果☆
◎朝6時に起きる→◯
◎毎日情報を発信する→◯
◎毎日仕事以外の人に話掛ける→☓
◎腕立て・腹筋30回→◯
◎自宅のある12階まで歩いて登る、または自転車を30分以上漕ぐ→◯
◎部屋や家の掃除をする→☓
◎営業日誌を付ける→☓