甘味処という見逃された市場
by courtesy Hajime NAKANO
先日、神戸・サンチカの喫茶店・神戸風月堂で、とある発見をしました。目に入ったのは、シニア層で混み合う店内。その要因として、次の3つが浮かびました。
【神戸風月堂がシニア層で混み合う要因】
[1]激しい暑さのため
[2]駅近だから
[3]あんみつ・みつ豆など和スイーツが充実しているから
1・2は特に説明はいらないと思います。こんなに暑ければ、一休みしやすくなるもの。実際、今年の8月の昼間、多くのカフェが人で賑わっていました。そして、立地の良さも、暑さの影響で、その優位性がさらに高まっているのではないでしょうか。
3が、今回の一番の発見です。風月堂で談笑するシニア層の多くが、あんみつやみつ豆が入っていたであろう器を前に座っていました。それだけ、あんみつ・みつ豆などの和スイーツが人気というわけです。
ただ、多くの喫茶店やカフェを見ると、和スイーツが充実したお店はさほど多くありません。ほとんどのお店は、抹茶系のケーキや宇治金時(かき氷)を置いていればマシな方で、コーヒーやケーキが中心です。それだけ、和スイーツを提供する飲食店が、少ないということになります。昔で言う甘味処も、今ではほとんど見かけなくなりました。
さらに、持ち帰りを考えてみると、ケーキ屋さんは街の至る所にある一方で、和スイーツの充実したお店はさほど多くありません。あっても、まんじゅうや羊羹・たい焼きぐらいで、あんみつ類を売るお店はなかなかないものです。持ち帰りでもこれだけお店が少ないということは、自宅での和スイーツニーズも満たされていないということになります。
もちろん、和スイーツの専門店が少ないということは、それだけ需要が小さいということでもあります。しかし、神戸風月堂の混み様を見る限り、一定の需要はある模様。年をとると、和に回帰すると考えれば、甘味処が今後注目されても不思議ではありません。
☆今日のまとめ☆
和スイーツを専門に提供する飲食店や持ち帰り店は、意外に少ない。
一方で、あんみつ・みつ豆を提供するカフェには、シニア層が多く来店している。
昔で言う甘味処が、今後注目されるかもしれない。
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
☆ 今日のこぼれ話☆
そう言えば、私も最近無性にあんみつが食べたくなる時があります。
あの寒天の食感を味わいたいというか。
若い人にも新鮮に映るかもしれないですね。