阪神百貨店のごちそう天国でいなばのカレー缶詰がバカ売れする理由とは?
by courtesy of Thai Jasmine…
※いなばのタイカレー缶詰ではありません。
ごちそう天国とは、阪神百貨店で行われたグルメ催事。この催事については、以前ステラおばさんのクッキー食べ放題の記事で取り上げました。その催事で、いなば食品のタイカレー缶詰が販売されていました。通常、この手の加工食品は、百貨店の物産展・その他催事ではさほど売れません。よく売れるのは、日持ちのする加工食品よりも新鮮さが売りの生鮮品やスイーツ。強いて言えば、地場の冷凍食品も売れる部類に入るかもしれません。温めるだけで食べられるという点では、冷凍食品も缶詰も同じですが、いなばのタイカレー缶詰は、決して地場商品ではありません。全国のスーパーはもちろん、ローソンでも販売されているれっきとしたNB商品なのです。物産展で売れない商品の筆頭と言ってもいいかもしれません。
さらに、食品を売るには試食が必須とされる物産展で、いなばのタイカレーは試食もなし。メーカーが作ったポスターが掲げられていましたが、どちらかというと商品を並べただけの売り場。商品・販売方法からして、売れない条件が満載だったのです。しかし、実際は売れていました。行列ができるというほどではないものの、来店客がコンスタントに1~3組あり、複数購入する人がほとんどでした。売れない条件ということを念頭に入れると、これは「バカ売れ」と表現できるでしょうか。
その理由は、価格設定と商品特性にあるのではないでしょうか。一個あたりの価格は、150円弱。缶詰にしては安い部類に入るわけではありません。スーパーに行けば、100円の缶詰が溢れているからです。そのような価格設定でも売れたのは、百貨店の催事という場所で販売したからに他なりません。つまり、比較的単価の高い物産展では、150円弱の缶詰は割安だからです。これがもし、スーパーだったら、こうも売れていなかったでしょう。試食販売しても、売れていなかったと思います。百貨店の催事という場所だからこそ、150円弱の缶詰が割安に映るのです。
また、タイカレーの缶詰という特殊な商品というのも、百貨店の催事にマッチし、購入意欲を掻き立てた要素になったのではないでしょうか。缶詰のカレー自体珍しいもの。さらに、そのカレーがタイカレーとなれば、この機会に購入せねばというプレッシャーを感じてしまうものです。そう、これは物産展で掛けられる「期間限定」「地元限定」というプレッシャーと同じ。さらに、温めるだけで食べられる缶詰という特性も、購入ハードルを下げたのではないでしょうか。物産展では、干物など調理が必要な商品の売れ行きが概して良くないものです。缶詰という簡便性の高い商品だったからこそ、ここまで売れたのだと思います。
いなばのタイカレー缶詰からは、比較的単価の高い商品でも受け入れられる場所で売れば、少々高くても売れるということがわかります。
☆今日のまとめ☆
阪神百貨店の催事で、いなばのタイカレー缶詰が150円弱という価格設定でもバカ売れしたのは、比較的単価の高い商品が受け入れられる催事という場所を選んだからではないか。
缶詰という簡便性の高い商品特性も、購入ハードルを下げることになっただろう。
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
☆ 今日のこぼれ話☆
この記事が公開されている頃には、消費税が8%になっていますね。
消費はどこまで落ち込むのでしょうか。
それにしても、2月・3月の特売はすごかった(すごくなる)と思います。