西宮阪急は、店舗ビジネスのお手本となる?

阪急百貨店

 

ゴールデンウィークに西宮阪急に行ってきたのですが、改めてその良さを実感しました。少し足を伸ばせば、品揃えや賑やかさで圧倒する阪急うめだ本店(うめだ阪急)があるのですが、西宮阪急で十分、いやこっちの方がいいとの思えるのです。その理屈を、考えてみました。

 

【西宮阪急を選ぶ理屈】

[1]1時間無料の駐車場があり、アクセスが便利だから

[2]品揃えが厳選されてあり、必要十分だから

[3]食料品も割安から高品質まであり、申分ないから

[4]うめだ阪急ほど混んでいないので、ゆっくり買い物できるから

 

1は、アクセスの利便性。うめだ阪急に行くには、電車に乗る必要があります。もちろん、自動車でも行けますが、渋滞に巻き込まれる可能性は高く、高い駐車料金を支払う必要があります。一方の、西宮阪急は、ゴールデンウィークでも空きがある駐車場を備え、しかも1時間無料。この違い、シニア層や子持ち夫婦にとっては、かなり大きいのではないでしょうか。

 

2について、うめだ阪急に比べれば、品揃えで勝ち目はありません。かといって、品揃えが貧相とも思えません。セレクションが絶妙に今風で、しかも質も高く、恐らく地域性を考えた独自の品揃えをしているものと思われます。豊富な品揃えの中から選びたいなら、ネット通販を利用すればいいのです。阪急が厳選した間違いない商品の中から選べるという意味では、百貨店の本来の役割を担っているとも言えます。西宮阪急のセレクションを信頼して利用する顧客も多いのではないでしょうか。

 

3について、デパ地下も他のフロア同様、品揃えの面ではうめだ阪急に敵いません。その一方で、うめだ阪急よりも割安な商品を揃えてくれています。よって、デパ地下の食料品売り場に行くだけで、経済的に買い物ができるのです。どうしても、もっと割安な食材が必要な人は、もう一つのスーパー、イズミヤが西宮阪急の属する西宮ガーデンズにあります。牛乳や卵など普段使いの食材はイズミヤで、ハレの食材は西宮阪急で、と使い分けしている人も多いことでしょう。

 

4について、西宮阪急は郊外店であるため、繁華街に位置するうめだ阪急よりも混んでいません。うめだ阪急に行ったことのある人ならわかりますが、あの人混みが嫌な人も多いのではないでしょうか。一方の西宮阪急には、うめだ阪急ほどの人混みはありません。それどころか、ゆっくり買い物できる環境があります。

 

西宮阪急の利点を取り上げたのは、豊富な品揃えがいつも強みになるとは限らないことを言いたいためです。品揃えを増やせば、その分店舗面積・人員を増強しなければならず、コストが掛かります。その結果、損益分岐点が引き上がり、儲からない店舗が出来上がります。一方、品揃えを厳選すれば、人員・店舗面積も削減でき、固定費を圧縮できます。その結果、損益分岐点は下がり、儲かりやすい店舗になります。人材不足・好立地の家賃高騰を考えれば、後者に分があるのは明らか。そういう意味で、西宮阪急は、これからの店舗ビジネスのお手本とも言えるのです。

 

☆今日のまとめ☆

品揃えで劣る西宮阪急を選ぶのは、アクセスの良さ、厳選された必要十分な品揃え、割安な商品も扱うデパ地下、ゆっくり買い物ができる環境があるからではないか。

品揃えが豊富なことは、コスト増を招き、弱点ともなりえるのではないか。

 

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☆  今日のこぼれ話☆

ショッピングセンターの中にあるというのも、西宮阪急の大きな利点ですね。

西宮ガーデンズに行けば、とりあえず用は足ります。

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