大阪ミナミの春節商戦を視察した時に、行列が出来ていた店舗がありました。それは、
りくろーおじさんのチーズケーキ
パブロ(チーズタルト)
ル・クロワッサンショップ
メゾン・ド・ジジ(クロワッサン)
4チェーン。チェーンと表現したのは、パブロは数店舗あり、その大部分で行列が出来ていたから。これら4チェーンのうち、今回取り上げるのは前者2チェーン。
りくろーおじさんとパブロの共通点を抽出すると、以下のようになります。
【りくろーおじさんとパブロの共通点】
- ホール600~700円台というコスパの高さ
- 通常の生ケーキのように、焼いた後にクリームを付ける必要がないため、製造コストは低い(推測)
- ドミナント出店で知名度向上・ブランド化を狙う
- 匂いで集客
- 専門的な制服で清潔感もあり、スタッフ募集に貢献(推測)
- ホールケーキをお土産にすることでサプライズ効果あり
今さら行列が出来ていることに驚きはしないのですが、それが継続していることは賞賛に値します。特に、りくろーおじさんの場合は、ここ2・3年で数度に渡る値上げを行っており、それでも大きな客離れが起きなかったということは、それだけ商品に魅力があるからでしょう。その一番の魅力は、1に違いありません。関西(特に大阪)では、コスパの高さはヒットの必須条件と言っても過言ではありません。
2・5は推測に過ぎないですが、これらの工夫があるからこそ、低価格での提供が可能となります。低価格の商品を継続的に売るのは、そう簡単なことではありません。利益を出さなくてはならないからです。製造コストの低いメニューを開発するのもすごいですが、一見コストの掛かるデザインを採用することで、人材採用コストを下げている点は、「ストーリーとしての競争戦略」におけるキラーパスの役割を果たしているのかもしれません。
一番の注目点は、6のサプライズのあるお土産需要。三ノ宮のマネケン(ベルギーワッフル)などを見ていると、お土産需要は相当強いと実感します。会社帰りに買う人が、本当に多い。就業時間が短くなって、自宅で食事をする人増えたからかもしれません。食後に一緒に食べられますから。自分の食費を削ってでも、お土産にお金を使うという消費行動があるのかもしれません。
お土産を貰う方からすれば、小さなスイーツ数個よりもホールのケーキの方がインパクトはあります。そして、お土産を買う方は、当然インパクトの強い方がいいのです。だから、りくろーおじさんのチーズケーキとパブロのチーズタルトは売れているのではないでしょうか。
☆今日のまとめ☆
りくろーおじさんのチーズケーキとパブロに行列ができているのは、インパクトのあるお土産になるからではないか。
それほど、消費者のお土産需要は強い。
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
- 今日のこぼれ話☆
ちなみに、りくろーおじさん・パブロとも食べたことがありません。
りくろーおじさんは、レーズン入りなのでは食べられないです。
レーズン無しのチーズケーキ、出来ないかなぁ。