神戸甘味処・あかちゃ家、女性おひとり様が入りやすいお店の特徴とは？

先日、神戸の護国神社にお参りに行った帰りに、水道筋商店街に寄りました。お盆休みなので、飲食店・パチンコ以外はほとんどが休業中。水道筋商店街は二度目だったのですが、土曜に行った前回と比べて、かなり寂しい感じがしました。商店街という業態は、店舗の集積にその強みがあることを実感。シャッターが降りた店舗が増えると、その強みは途端に蝕まれます。

水道筋商店街の近くに、以前から気になっていた甘味処があります。かき氷で有名（？）なお店で、運良く営業中だったので、寄ることにしました。そのお店の名前は、あかちゃ家。

市販のシロップや具を乗せたかき氷ではなく、オリジナルシロップを使ったオリジナリティたっぷりの商品が魅力のお店。さらに、商品（かき氷）が目の前に届いてびっくりしたのが、その大きさ。食べられるかなぁ、と不安になりましたが、あまりの美味しさにペロリと完食してしまいました。

もう一点驚いたのが、

女性おひとり様のお客さんが多い

という点。そこで、あかちゃ家から、女性一人客が入りやすいお店の特徴を考えてみました。

1 カウンター席のある、こぶりでおしゃれな店舗

2 手ごろな価格

3 派手すぎず、地味すぎず、自宅に似た癒される空間

4 こだわりのあるオリジナルなメニュー

１について、あかちゃ家は小さなお店です。2～3人のグループが3組も入ると、満席近くになります。ざわついた感じがなく、一人で来店しても違和感がありません。さらに、カウンター席があり、一人で食べる空間も作られています。おしゃれなので、女性にとって来店するのが恥ずかしいお店でもありません。

2に関しては、あまりに高いと来店頻度が落ちることになり、逆に安いと入るのに躊躇してしまいます。500円から700円で、オリジナルでおいしいかき氷が食べられるので、決して高くはありません。ちなみに、私が来店したのは17時半頃。その時間に2人の女性お一人様客が来店されていたので、仕事帰り・部活帰りのご褒美なのかもしれません。ケーキ屋さんでケーキ類を買えば、400円ぐらいでしょうか。それと比較しても、決して高いわけではありません。

3に関しては、何度も来たくなるような雰囲気に感じました。手作り感が満載で、無印良品に近いコンセプト。椅子にはひざ掛けがあり、冷房とかき氷で寒く感じる来店客への配慮も感じました。接客などソフト面では特に心に残るものがなかったものの、ハードを通じてお客様思いのサービスを提供し、一人でも来店しやすい雰囲気を作っています。

4は特に説明は不要かと思います。オリジナルシロップや特徴ある具材を使ったかき氷は、他で見たことがありません。

通常のかき氷＝市販シロップ＋市販具材＋氷→冷たさを提供

あかちゃ家のかき氷＝オリジナルシロップ＋オリジナル具材＋氷→冷たさ・美味しさ・ナチュラル感を提供

という違いがあるのではないでしょうか。「オリジナル」「ナチュラル感」というこだわりが感じ取れます。このコンセプトで差別化することにより、コンセプトに共感する消費者を獲得しているのです。他社（コンビニ・喫茶店など）が提供するかき氷とは全く異なるので、一人でも食べたいという動機が生まれます。

女性一人でも行けるお店の筆頭と言えば、カフェ。ただカフェは、料理よりも空間を提供している一面が強い。一方、あかちゃ家の場合は、癒しの空間＋料理を提供しているため、カフェよりも来店動機がより強くなります。また、手頃な客単価も、あかちゃ家への来店ハードルを低くします。ターゲットを搾り、ターゲットが好む

空間

料理

客単価

を設定することが、女性一人客を獲得する秘訣のように感じます。

☆今日のまとめ☆

神戸・灘区の甘味処・あかちゃ家に女性一人客が多いのは、女性一人でも来られる空間・オリジナルの料理・手頃な客単価を持つからではないか。

ターゲットが好む空間・料理・客単価を設定できれば、女性一人客を獲得できるだろう。