オープニング対決、グランフロント大阪と神戸・umieの違いからわかること
真ん中の女性は本物の女性です。
グランフロント大阪が先週オープンして、日経新聞始めテレビ・ラジオなどでも、かなりの話題になっています。ただ、少し前には、神戸・ハーバーランドにも、新ショッピング施設・umie(ウミエ)がオープンしたわけで、話題性という点では、umieは大きな打撃を食らっていることだと思います。タイミングが悪かったというのは、否めませんね。
そこで、両者のオープニングを体験した私が、オープニング販促に関して比較したいと思います。(umieはプレオープン時に訪問しましたが、オープン時と同じだと仮定します。)
【グランフロント大阪とumieのオープニング販促の比較】
[グランフロント大阪]新規性で販促
[umie]割引で販促
グランフロント大阪に関しては、関西初出店のお店だけでなく、施設全体に新規性がみなぎっています。ABCラジオ(ドッキリはっきり三代澤康司です)でも言われていましたが、まるで大阪ではないみたいな雰囲気なのです。スタイリッシュという表現が、最適かもしれません。さらに、雰囲気だけでなく、マネキンを生身の人間が行うなど、見るだけでも楽しめる仕組みが満載です。これまでなかった新規性が、グランフロント大阪の集客・販売に繋がっているのかと思います。
一方のumieで印象的だったのが、割引。「全品○○%引き」という、今ではショッピングモールなどでよく見るタイプの割引手法です。この前の記事でも伝えましたが、5~10%が多く、一部のブランドでは20%引きというのもありました。割引をすることで、買うかどうか迷う来店客の背中を押し、リピーターになってもらおうという戦略です。
この違いが生まれる背景は、両商業施設の性格にあるのだと思います。
【グランフロント大阪とumieの性格の差】
[グランフロント大阪]都心型ショッピングエリア
[umie]郊外型ショッピングモール
グランフロント大阪は、大阪最大のターミナル駅・梅田と直結しています。だから、都心型ということになります。家賃も高いので、安さで勝負することができず、目新しさにより客単価の引き上げを目指すことになります。同じタイプは、東京の東京ミッドタウンや表参道ヒルズになるでしょうか。
一方のumieは、神戸のターミナル駅・三宮とは離れています。最寄り駅のJR神戸駅は、新快速が止まると言っても、神戸の都心からは少し離れています。よって、都心型というよりも郊外型になります。郊外型を決定づけたのは、購入しなくて無料になるという駐車場の価格設定。一定時間に限り駐車場無料にするということは、集客力の弱さを物語っています。同じタイプは、ららぽーと甲子園やイオンモール神戸北になるでしょうか。
ちなみに、アベノミクスとの関係を考えると、次のようになります。
【アベノミクスとグランフロント大阪・umieの関係】
【グランフロント大阪】効果が大きい
【umie】効果が小さい
都心型のグランフロント大阪には、その集客力の大きさから、資産効果の大きな消費者の来店が期待できます。だからこそ、割引ではなく新規性をウリにするのでしょう。一方、umieは、家族連れがターゲットなので、より価格敏感な消費者が来店しやすい施設。だから、割引をウリにして、ファストファッションが4ブランドも入ったのだと思います。
☆今日のまとめ☆
グランフロント大阪とumieの違いは、そのオープニング販促に色濃く出ている。
グランフロント大阪では、新規性をウリにしている。
一方、umieは、割引で顧客獲得を目指す。
マーケティング・ビジネスのヒントに関するブログも書いています
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
☆ 今日のこぼれ話☆
アベノミクスは、新たな二極化を生み出すのでしょうか。
興味のあるところです。
☆ 最近気になる商品☆
まだスーパーではあまり見かけませんが、近くのグルメシティでは売っていました。
レゼルバなので、樽熟成をしているのでしょう。
チリのカベルネで樽熟成、これが1000円未満で買えるのは、とても嬉しいですね。
今度飲んでみたいと思います。