神戸・三宮で相次いで発見した、ファストフード市場をさらに侵略しかねない新型コンビニとは?

かっこいいファミリーマートMiyuki Kobayashi

※三宮のファミリーマートではありません。

先日、神戸・三宮の繁華街(飲食店がたくさんある地帯)を歩いたところ、進化したコンビニを2店舗立て続けに発見しました。チェーン名はローソンとファミリーマートで異なるのですが、店舗の構造はほぼ同じ。初めては新しい店舗という認識しかなかったのですが、上の方を見ると全く同じ構造をしていることに気づきました。その構造とは、

二階にイートインスペースがある

という作りです。

イートインスペースを持つコンビニは、特に珍しいわけではありません。トラックの乗り入れが多い地域のコンビニ(例えば、住吉浜のミニストップ・ローソン)に多かったイートインスペース付きコンビニですが、今ではオフィス街(例えば、神戸中央郵便局横のローソン)にも見られます。しかし、いずれの場合もワンフロアで、物販スペースの脇にちょこっと付け加えた付録のような存在で、店舗面積の大部分は物販スペースなのです。今回三宮で見つけたローソンとファミリーマートの新店舗は、いずれも二階をイートインスペース専用に設計しているようで、コンビニがイートイン需要獲得に力を入れていることを物語っています。

もちろん、イートインスペース導入により設定した競合は、ファストフード。例えば、会社帰りに自炊するのが面倒なので、マクドナルドで夜ご飯を済ませようとしている人は、今回のローソン・ファマのターゲットになるでしょう。この会社帰りの自炊をしたくない消費者を、ファストフードから奪おうとしているのは明らかです。ファストフードとの大きな差別化は、メニューの幅の広さやアルコール販売、単価の低さでしょうか。さらに、コンビニで缶ビールを買って飲みたいけど、飲む場所がないので断念してきた、潜在的なコンビニユーザーの掘り起こしを目指しているのかもしれません。ならば、チェーン居酒屋や立ち飲み店が、その競合になります。

一方で、イートインスペースを設置すれば物販スペースが縮小するので、売場効率(売場面積あたりの販売金額)が落ちる恐れがあります。だからこそ、イートインスペースを持つコンビニが、これまで大きく増えなかったのでしょう。このリスクを回避するには、イートイン顧客の客単価が通常顧客よりも高くなければなりません。専用イートインフロアを持つ三宮のローソンとファミリーマートは、繁華街のイートイン客の客単価を調べるための実験店舗なのかもしれません。

いずれにしても、イートインスペースを持つ街中コンビニは、ファストフード店・チェーン居酒屋・立ち飲み店の大きな脅威になることは、間違いないでしょう。

☆今日のまとめ☆

三宮に出現したローソン・ファミリーマートは、二階がイートイン専用フロアなのが共通点。

専用イートインフロアを設置することにより、ファストフード・チェーン居酒屋・立ち飲み店から顧客を奪おうとしているのだろう。

 

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☆    今日のこぼれ話☆

コンビニの進化は、凄まじいですよ。

いずれ、コンビニで投票できるようになるかもしれないですね。

 

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