ジャパネットたかたリピーターが教えてくれる、量販店で低価格品が好まれる理由。
先日、録画していたガイアの夜明けを視聴しました。ガイアの夜明けは、普段の生活ではわからないビジネスの内側や消費者の意見を見せてくれるので、毎週録画して見ています。今回は、通販特集です。
その中で、ジャパネットたかたが取り上げられていたのですが、そのリピーターの声がとても印象的でした。まとめると、次のようになります。
【ジャパネットたかたリピーターの声】
○ 友人には量販店で買った方が安いと言われている。
○ それでもジャパネットたかたで買うのは、ジャパネットが厳選した商品だから。
○ また、ジャパネットたかたは一品しか紹介しないから。
ジャパネットたかたと言えば、テレビ・ラジオ通販でおなじみ。お買い得な価格で家電製品を中心に販売しています。しかし、冷静に考えてみれば、さほど値段が安いわけではなく、さらにセットで購入しなければならないという制約もあります。ネット通販や量販店の実店舗で価格比較する手間を惜しくない人にとっては、それほど魅力的な商品・価格でもないのです。リピーターも、その事実には気づいているようです。
しかし、それでもジャパネットで何度も買い物するのは、商品を選ぶジャパネットの目を信用しているから。恐らく、ジャパネットで買った商品に満足しているのでしょう。テレビでも映っていましたが、ジャパネットのアフターサービスが親切なことも、大きく影響していることと思います。アフターサービスまで含めたジャパネットたかたの商品に、満足しているのです。
ただ、それだけではないようです。量販店では多くの種類の製品が並んでいますが、事前に調べている人はいいですが、そうではない人はどれを選んだらいいか、迷うことになります。このリピーターも、この迷うことに辟易している様子。だから、一品しか紹介しないジャパネットが、ぴったりなのです。ちなみに、このリピーターはシニア層でした。シニア層にとって、一品しかない制限よりも選ぶ面倒さの方が、大きいのかもしれません。
一方、品揃え豊かな量販店は、選択肢が多い方が消費者が喜ぶという考えの元、多種多様な商品を店頭に並べています。しかし、ジャパネットたかたのリピーターの声を考えると、それは迷う面倒さを生むことになり兼ねません。迷うことを面倒に感じる多くの消費者が、一番比較しやすい数字=価格で選んでいるのではないでしょうか。その結果起こるのが、低価格志向。もしかしたら、品揃えの豊かさが、消費者の低価格志向を引き起こしているのかもしれません。
☆今日のまとめ☆
ジャパネットたかたのリピーターによると、ジャパネットの良さは一品しか紹介しないことで、そのため迷う必要がない。
品揃え豊かな量販店は、選択肢が多いというメリットがある反面、迷って選ぶ面倒さを生み出すデメリットもある。
そのデメリットの結果、多くの消費者が数字=価格で選ぶようになり、低価格志向を強めているのかもしれない。
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
☆ 今日のこぼれ話☆
ガイアの夜明けによると、ジャパネットたかたの業績は悪化しているようです。
その要因は、ネット通販との競争激化。
ジャパネットの主要ユーザーであるシニア層が、タブレット端末を使い出すと、競争がより激化するのでしょう。