5月既存店も大幅マイナスのマクドナルド、1000通り以上のセット提供は即刻止めるべきと思う理由
マクドナルドの5月既存店売上が発表されました。
日本マクドナルドホールディングスは8日、5月の既存店売上高が前年同月と比べ22.2%減ったと発表した。マイナスは16カ月連続だった。減少率は4月(21.5%減)から拡大した。(2015年6月8日付 日経電子版)
セットメニュー等を刷新したのは5月25日からなので、5月既存店実績からその評価は下せないでしょう。それでも、既存店売上金額が大幅マイナスなのは、間違いない事実。その内訳は、客数・客単価ともマイナス。特に、客数回復を目指して昼マックを導入したものの、客数は依然15%近いマイナス幅を記録しています。ちなみに、昨年5月も客数は今よりは小幅ながら約5%のマイナス。客離れは依然続いています。
先日マクドナルドを利用して、その一番の要因を実感しました。それは、
心地よくなれない
ということです。サービス面です。接客です。マクドナルドのほぼ全商品は、メイドフォーユーにより調理されるので、注文した商品が提供されるまで待たなければなりません。よって、お金を支払って終わりではありません。提供時にも、店員とのやりとりが発生します。それも含めて、その接客サービスが「心地よくない」のです。不快とまでは行かなくても、ホスピタリティ精神が全く感じられない。あくまで私が体験したサービスですが、笑顔もありません。見ようによっては、嫌々仕事をしているとも見れるほどなのです。QSCのS(サービス)が、心地よくないのです。
Q(クオリティ)にしても、感動することはありません。もともと期待値はそう高くはないのですが、それを上回ることはありません。安くなったから仕方がないとは思うのですが、チキンマックナゲットはなんだか小ぶりになったように感じてなりません。ハンバーガーにしても、さほど美味しいとは思いません。マクドナルドって、昔もっと美味しかったイメージがあっただけに、残念に思うことが多いのです。ベジタブルチキンバーガーも然り。美味しさ・ボリュームという点で、期待以下なのです。
C(クレンリネス)については、特にありません。可もなく不可もなくというところでしょうか。古い店舗に行くと、破れたソファーは気になりますが。
何を言いたいかというと、ベジタブルチキンバーガーや1000通り以上のセットを提供する前に、QSCの向上が優先じゃないかと思うのです。これ、実は前社長の原田さんが着任時にやったこと。今求められているのは、原田さんが唱えた「バックトゥー・ザ・ベーシック」であり、その一番がQSCの回復・向上なのではないでしょうか。
ちなみに、サイドメニューにサラダを加えるなど、1000通り以上のセットが可能になると、その負荷は従業員に掛かり、QSCの低下になりかねません。つまり、顧客(元顧客?)にとって良かれと思って1000通り以上のセットを導入したものの、それは従業員の負担増につながり、逆に顧客にとってもマイナスになる恐れがあるのではないでしょうか。
顧客が1000通り以上の組み合わせを本当に求めているかも疑問。そんなに選択肢があれば、逆に迷い、選択自体を止める可能性さえあります。もちろん、迷うということは、レジでの混雑にもつながります。
☆今日のまとめ☆
客離れが依然終わらないマクドナルド。
その要因は、QSCの低下ではないか。
ならば、前社長の原田さんが着任時に実施したQSCの回復・向上こそ、今やるべきこと。
1000通り以上のセット提供は、従業員の負荷増加を招くので、逆にQSCを低下しかねない。
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
- 今日のこぼれ話☆
皮肉にも、5月25日のメニュー刷新によって、スマイル0円が復活したようですね。
でも、今の店舗では決してスマイルは有料に思えてなりません。