吉野家の牛すき鍋膳が売れたのは、LINEのお陰?
昨日は、牛丼チェーンで広がるすき焼き鍋定食が、お一人様ファミレス需要を取り込んでいるということを取り上げました。そこでふと思ったのですが、今後お一人様需要は増えるのではないかと。
そう考える理由として一番大きいのが、単独世帯の増加。総務省統計局のデータによると、国勢調査における単独世帯数は、平成2年から直近の平成22年まで一貫して増加しています。ちなみに、総世帯数も増加しており、単独世帯数の増加が総世帯数を押し上げていることがわかります。大きく減少しているのが、夫婦の子供の核家族世帯。他の世帯は増加しているものの、単独世帯の増加数・率ほどではありません。単独世帯に属する人は、他の世帯の人よりも一人で行動することが多く、概して、お一人様需要を強く持ちます。
次に、ソーシャルメディアの普及でしょうか。逆説的に聞こえるかもしれませんが、スマホなどでソーシャルメディアが身近になればなるほど、生身の人間と一緒にいる必要はなくなります。つまり、一人で行動する機会が増えることになり、お一人様需要を生み出すことになります。例えば、一人カラオケは、ソーシャルメディアの普及が後押ししたとも考えられます。一人でカラオケをするということは、少し寂しく感じるかもしれませんが、寂しいと感じればスマホでLINEをすればいいのです。
このような要因により、お一人様需要が今後も増加すると思われます。吉野家は、このお一人様需要を牛すき鍋膳で取り込んだと考えることができます。次の新商品も、お一人様需要を考えたメニューになるかもしれません。
☆今日のまとめ☆
牛丼チェーンのすき焼き鍋定食は、今後増えるお一人様需要に着目したものではないか。
単独世帯の増加のみならず、ソーシャルメディアの普及により、逆にお一人様需要が増加することが考えられる。
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
☆ 今日のこぼれ話☆
吉野家の夏の新商品は、「牛焼き肉定食」かもしれませんね。
その場で牛肉を焼いて食べるメニューを一人様専用で出すお店は、そうありませんから。