カップヌードル・パスタスタイルがあまり売れなくても全く構わない理由とは?
日清食品が、また面白い商品を発売するようです。普段カップラーメンを含めインスタントラーメンをあまり食べないのですが、それでも目につくカップヌードル。カップヌードルトムヤムクンヌードルがバカ売れしたり、最近ではそうめんまで発売しました。カルビーみたいに、商品開発にとっても熱心なようです。
そして、次はパスタのカップヌードル。これが成功するかといえば、かなり難しいのではと推測します。というのも、
パスタはスローフードであり、ファストフードに近いラーメンとは違うから
です。
考えてみれば、ラーメンのように手軽に食べられるパスタ店はほとんどありません。以前、2000年代初めごろでしょうか、パスタを3分程度で提供するお店が六本木に出来ました。日経MJか業界紙で紹介されたのですが、それっきりチェーン展開できていないところを見ると、受け入れられなかったようです。パスタ自体、ラーメンよりも茹で時間が長く、短時間提供には適していません。それ以上に、パスタはさっと食べるというメニューではないみたいです。
思えば、中学生の学祭でミートソーススパゲティを売ったことがあります。予め茹でたパスタに温かいソースを掛けるだけの、とても簡単なメニューなのですが、これがさっぱり売れなかった。実際、出店でパスタのお店を見たことがありません。パスタはサッと食べる料理ではないのです。
カップラーメン型のパスタは、サンヨー食品がデュラムおばさんシリーズで販売していますが、あまり店頭で見かけないところを見ると、さほど売れていない様子。もちろん、日清食品はこれも承知でしょう。だから、カップヌードルシリーズで投入したのであり、カップヌードルという世界的ブランドで売ろうというのは間違いありません。
単純に売れるかどうかといえば、かなり難しいと予想しますが、もし日清食品に別の目的があるとすれば、その成否は異なります。もしかしたら、パスタスタイルの発売目的が、
レギュラー版カップヌードルの新規顧客開拓・ブランドロイヤリティ向上のため
なのかもしれません。そのように感じるのは、公式サイトで本場イタリア人に受け入れられなかったことを自虐的にアピールしているからです。このアピールの目的では、エンターテイメントであり、ネタであり、カップヌードルを話題にしてもらおうというもの。ブランドとの接触機会を増やすことで、普段カップヌードルをあまり食べない人にブランドを思い出してもらい、買ってもらおうと考えているのではないでしょうか。それならばパスタスタイルがさほど売れなくても、構わないのです。カップヌードル全体の売上が上がれば、広告宣伝活動として成功したことになります。
ここまで書いて、無償にパスタスタイルを食べたくなりました。日清食品の術中にまんまとはまったということでしょうか。
☆今日のまとめ☆
カップヌードル・パスタスタイルの本当の狙いは、カップヌードルの新規顧客獲得とブランドロイヤリティの向上ではないか。
だからこそ、公式サイトで自虐的なネタを大きくアピールしているのだろう。
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
- 今日のこぼれ話☆
咳はほとんど無くなりました。
喉も痛みも然り。
ただ、一度咳をすると、咳き込んで気分が悪くなることがあります。
飲酒はまだ先のようです。