マクドナルドの1000円バーガー、どう売ればもっと効果的か?
前々回、マクドナルドの1000円バーガーを取り上げましたが、第一回目の売れ行きは予想通り好調だったようです。
7月6日に1日限定で全国で販売した、価格が1000円の「クォーターパウンダー ゴールドリング」は数量上限の30万個を売り切った。(2013年7月9日付 日経新聞朝刊)
マクドナルドの店舗数が約3270。よって、1店舗あたり約92個販売しなければ、30万個にはなりません。1000円というファストフード業界でも非常に高い単価の商品を、1日で92個も全店舗で売り上げるなんて、本当にスゴイことです。それだけ、話題性が高かったということになります。
ただし、もう少しうまい販売方法を取れば、希少性・話題性は高まったかもしれません。その販売方法とは、
販売店舗を限定する
というものです。
ネット上のコメントからもわかるように、1000円のハンバーガーはなかなか受け入れるものではありません。しかし、比較的物価の高い地域では、さほど高くないと感じられるのではないでしょうか。例えば、
東京→六本木・青山・銀座など
関西→堀江・梅田・夙川など
で、客単価の高い飲食店が多い地域です。この地域に立地するマクドナルド店舗で、1000円バーガーを販売すれば、購入ハードルが低くなり、売りやすいのではないかと思うです。
店舗を限定すれば、たまたま販売店舗の近くに来た人(例えば旅行者)の購買意欲を掻き立てることができます。逆に、限定せずに多くの店舗で販売すれば、「今回はいいや」となり兼ねません。確かに、3日間という期間は限定していますが、3日間もあるのです。3日間もあるからこそ、第一回目をスルーした人は少なからずいたと思います。(実際この私がそう)
店舗を限定すれば、目に見える客数増につながらないかもしれません。しかし逆に、3日間という期間限定ということを考えれば、店舗を限定せずとも、さほど大きな客数増にはつながらないのではないでしょうか。7月の既存店客数データが、気になるところです。
今のマクドナルドには、1000円バーガーではなく、別の施策が必要に思えてなりません。それについては、次回述べようと思います。
☆今日のまとめ☆
マクドナルドの1000円バーガー・クォーターパウンダージュエリーは、30万個完売した模様。
ただし、この売れ行きが残り2回も続くとは限らない。
ならば、客単価の高い飲食店が集まる地域の店舗限定で販売した方が、より希少性が高まり、話題になったのではないか。
1000円バーガーで客数増を目指すが、それ自体難しいだろう。
WSJを読むには、基本的な英単語を知っていなければなりません
☆ 今日のこぼれ話☆
それにしても、完売というのはスゴイことですよ。
1000円という高額商品ですからね。
一方で、てんてこ舞いのキッチン風景が、目に浮かびます。